―本誌ライターの小山内さんによる、コラム「オタク学」。「オタク的な分野×社会学」というテーマのコラムです。―
人気ゲーム『三國無双』シリーズの最新作、『真・三國無双6』が、コンビニエンスストアのローソンとコラボレーションすることがわかった。
ローソン限定特典として、ローソン店員の制服を着た女性キャラクター「王元姫」をダウンロードできるというのだ。
ローソンといえばアニメ『けいおん！！』とのコラボ企画『けいおん！！フェア』も記憶に新しいが、今回は特に「新作ゲームが発売前に発表するコラボ」について考えてみたい。
◆ 任天堂オンリーのゲームに、他社キャラが参戦するビッグサプライズ
今までゲームのコラボで衝撃的だったモノといえば、任天堂のWii専用ソフト、『大乱闘スマッシュブラザーズX』だ。「マリオ」「カービィ」「ピカチュウ」など任天堂のゲームの人気キャラクターが入り乱れて戦うこのゲームに、ライバル会社であるコナミから『メタルギアソリッド』のスネーク、ハドソンから『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』のソニックという、主人公キャラクターが参戦したのだ。
ゲームイベントなどで公開されるトレーラー（紹介動画）で、『スマブラX』の戦場に人が隠れられる大きさのダンボールが出現し、無線で「大佐」と呼ばれる人物と連絡を取る謎の男が現れる―観ていて途中から感づいた人も多かっただろうが、その男の正体が伝説の傭兵、ソリッド・スネークだと分かったときは、世界中のゲームファンが大興奮の渦に包まれた。
◆ 人気シリーズの新作はコラボも凄い！ 『モンハン』と『メタルギア』
何十万、何百万本もの売れ行きが期待されるような、人気シリーズの最新作が発売されるときは、コラボの規模やサプライズも凄いものになってくる。
例えば昨年末に発売された『モンスターハンターポータブル3rd』は、『ジャンプ』『マガジン』『サンデー』『チャンピオン』といった四大週刊少年漫画誌全てとコラボした。『ジャンプ』では有名な海賊ロゴマークをあしらった武器がゲーム中に登場し、『マガジン』では『魔法先生ネギま！』を連載中の赤松健さんが、『ネギま！』作中の「闇の魔法」をイメージした大剣をデザインする、といった具合だ。
また『メタルギアソリッド４ ガンズオブザパトリオット』も、ネタ系コラボ満載だった。主人公・スネークがアイテムとして歴代シリーズのBGMが収録されたiPodを標準装備していたり、フィールド上で手に入る栄養ドリンク「リゲイン」を飲むとライフが回復するなど。こちらは『メタルギア』シリーズ伝統の「スタッフの遊び心」が炸裂している印象がある。
また、この両者のコラボが実現したこともある。昨年春に発売された『メタルギアソリッド ピースウォーカー』では、『モンハン』に登場するモンスターが生息する島に潜入するミッションがあった。スネークは大剣や斧といった『モンハン』系の武器は持っていないため、アサルトライフルやショットガンなど『メタルギア』お馴染みの銃火器で応戦することになる。
何にせよ、コラボは発売前の話題づくりのための「お祭りイベント」的な意味合いが大きいが、コラボする作品のファンでなくとも、「多くの人が反応する話題性」と「ゲーム会社の売ろうとする本気度」を感じるはずだ。
※画像：Amazon、（http://www.konami.jp/mgs4/jp/）、（http://jin115.com/archives/51746986.html）
（小山内）
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（参考リンク）
「三國無双6」×「ローソン」の誰得コラボが始まる
小山内 聡（おさない そう）
漫画とアニメとゲームが好きで軍事オタクの文系大学生。趣味はノンフィクションを読むこと。はてなダイアリー『日の丸海賊団』で書評を書いています。
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